合宿誘致や交流促進　いしのまきスポーツコミッション、初年度事業決まる

　石巻市や石巻商工会議所、市スポーツ協会など官民１３団体でつくる連携組織「いしのまきスポーツコミッション」が本年度、本格始動する。経済波及効果の高い合宿の誘致などスポーツツーリズムの強化に取り組むほか、スポーツの力を生かして社会的、経済的の両面で地域活性化を図る。

　コミッションは３月に設立した。２０２３年度総会が７日、市防災センターで開かれ、構成団体などの関係者約２０人が出席。本年度の事業計画と予算案の２件を承認した。

　本格的な活動初年度となる２３年度は７～１１月にかけて、合宿誘致などのスポーツツーリズム、イベント開催といった地域外向けの事業を展開し、交流人口の拡大を目指す。

　地域内に向けても市民の健康増進やプロスポーツ観戦の機会を提供するなどし、スポーツを活用した地域振興を図る。コミッションの認知度向上に向け、ホームページやロゴの作成にも取り組む。

　２３年度予算は２７００万円で、スポーツコンサル業務委託料に１８００万円を充てた。コンサルティング会社に委託し、担当職員３～４人を常勤配置する。市内の自然を生かしたスポーツ体験や競技の発展、改善に向けた調査分析、コミッションの運営戦略、人材育成の指導や助言を担う。

　２３年度予算は全額を市の負担金から充てたが、将来的には独立採算を目指す。暫定措置として事務局は市スポーツ振興課に置き、市スポーツ協会、石巻観光協会、石巻圏観光推進機構の３団体も加わる。

　伊藤和男会長は「目的達成に向けて市や各団体と連携、協力しながら進めていきたい」と語った。