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公立高の食堂・売店撤退問題 宮城・松島高に救世主、本紙読んだ業者が昼食テスト販売

村崎庵の従業員(右)からラーメンなどを受け取る生徒

 宮城県内の公立高で食堂や売店の撤退が相次いでいる問題を取り上げた「読者とともに 特別報道室」の記事を読んだ飲食業者が21日、昨年度に食堂が撤退した松島高(宮城県松島町)でテスト販売を始めた。7月11日まで2業者が交代で昼食を提供し、生徒の反応を見るなどして学校がどちらかを選ぶ。

「読者とともに 特別報道室」宮城の公立高、食堂や売店の撤退相次ぐ 生徒は食べ盛り「温かいご飯物食べたい」

 21日にテスト販売を始めたのは塩釜市のそば店「村崎庵(あん)」。校内に止めたキッチンカーで調理するなどし、「鴨だし醤油(しょうゆ)ラーメン」(350円)「おにぎり弁当」(300円)など6種類を提供した。事前告知もあって昼休みには生徒が詰めかけ、飛ぶように売れた。

 店長の斎藤宏さん(41)は「明るい場所に持ち寄って、おなかいっぱい食べてほしい」と笑顔。ラーメンを買った3年佐野心彩(ここあ)さん(17)は「今まで温かい食べ物は売っていなかったので、新鮮だ」と話した。

 7月3日からは仙台市宮城野区の弁当店「わいずめん」に交代する。同校が7月中に業者を絞り込み、夏休み明けにも正式に販売を始める。

 同校では新型コロナウイルス禍による営業日削減などで食堂が閉店。売店がおにぎりを追加販売するなどしてしのいでいた。5月1日の本紙報道を受け、7業者が興味を示し、2業者がテスト販売に応じた。

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