フレッシュマン奮闘>石巻市商工課
この春に新たな一歩を踏み出した若者たち。研修や業務の現場で奮闘の日々が続く。新たな舞台に立った新社会人を紹介する。(随時掲載)
石巻市商工課 阿部遥香さん(22)
<英語力も生かしたい>
父と同じ、石巻市職員の道を選んだ。中心市街地の活性化などを担う商工課に配属され「街中を訪れる人を増やし、商店街を活気づけられるよう頑張りたい」と意欲を燃やす。
同市湊地区出身。東日本大震災の津波で自宅は全壊し、体調を崩して休職中だった市職員の父智宏さん=当時(47)=を亡くした。知識が豊富で、優しくて、憧れの存在だった。
震災後、桃生地区に移住。3歳から習い始めた英語を学び続けられるよう復興支援団体のサポートを受けるなど、多くの人に支えてもらった。
今度は自分が誰かの役に立ちたい。生まれ育った石巻に深く関わる仕事がしたいと、石巻高時代に市職員を志した。山形大に進学し一度は県外へ出たが、決意は変わらなかった。
中心市街地にあるマンガキャラクター像の管理や、来庁者の窓口対応を担当。先輩職員に同行して学ぶ機会も多い。「みんな優しく働きやすい職場。毎日楽しい」と充実感をにじませる。
商工課の鈴木聡一郎課長は「積極的に頑張ってくれている。市民サービスを第一に考えられる職員になって」と激励する。
さまざまな部署で、幅広い知識と経験を積むことが目標。英語能力テスト「TOEIC」で820点を取った英語力も業務に役立てばと願う。「いろいろなことに対応できる職員を目指したい」
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