被災状況を聞き考える 震災遺構・門脇小で「ツナミリアル」無料体験会
東日本大震災の被災状況を疑似体験する防災学習プログラム「ツナミリアル」の本年度1回目の無料体験会が18日、石巻市の震災遺構「門脇小」で開かれた。参加者は講師の被災体験を聞き、避難や防災について考えた。
市民ら6人が参加。講師は一般社団法人石巻震災伝承の会代表理事の大須武則さん(65)が務めた。震災時、三陸河北新報社に勤務していた大須さんは「机に潜ろうとしたが頭しか入れなかった」などと当時の状況を振り返り、地震発生直後からの避難や周囲の状況を時系列で説明した。
参加者は震度7の地震に遭遇した場合を想像し、どんな判断が必要になるかなどを用紙に記入して発表。「会社での避難先が分からない」「ハザードマップは配られたが読んでいない」などの声が上がった。
大阪府から旅行で訪れて参加した介護士の岡本和也さん(28)は「旅先で災害に遭ったら混乱すると思う。避難先を確認しておくことが大切だ」と話した。
ツナミリアルは石巻震災伝承の会が東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授の指導を受けて開発した。約30分の短時間で震災の教訓を学ぶことができる。
無料体験会は年度内に残り5回あり、次回は7月23日。連絡先は門脇小0225(98)8630。
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