読書や学習促進へ 連携の成果や課題を共有 石巻市、ポプラ社
昨年6月に読書推進や自然体験の提供など7項目の包括連携協定を結んだ石巻市とポプラ社(東京)は5日、活動の成果や課題を共有する報告会を石巻市役所で開いた。
斎藤正美市長やポプラ社の千葉均社長ら関係者15人が出席。千葉社長が連携事業について報告した。同社は市や地元団体と協力し、1年間で約12事業を実施。昨年4~7月に同市中瀬の石ノ森萬画館で開いた特別企画展「かいけつゾロリ大冒険」には、トークイベントやサイン会を含め計2万8789人が来場した。
同市の開北小、釜小は協定締結前から、同社の電子書籍読み放題サービスをテスト導入している。教材として広く活用し、開北小では昨年4、5月の児童の読書量が前年の1.5倍になった。
市教委の宍戸健悦教育長は「子どもたちが自分に合った本を探せていい。テスト導入終了後も継続したいが、問題は予算だ」と語った。
両者は今年6月、協定の1年延長に合意した。本年度は図書室活用や読書推進のため、市内全小学校を訪問してヒアリングを実施。農業体験講座の開催も予定する。
斎藤市長は「子どもたちが興味を広げる機会をつくってくれてありがたい。幼児教育にも力を入れていきたい」と今後の連携に期待。千葉社長は「この1年間で石巻の未来のために一定の成果を出すことができた。図書館などを通して子どもが他世代と交流できるようにしたい」と話した。
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