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ヘリコプターで救助訓練、山や離島を想定 石巻地区消防と県防災航空隊

要救助者役の隊員がいる現場にヘリから降りる救急救命士と県防災航空隊員

 石巻地区消防本部は5日、県防災航空隊との合同訓練を石巻市南境のトヤケ森山などで行った。県防災ヘリコプターを使った合同訓練は年1回実施しており、本年度は山間部や離島など患者搬送が困難な状況を想定した救助訓練に取り組んだ。

 消防本部から21人、航空隊から9人が参加した。トヤケ森山では要救助者のヘリへの引き揚げを訓練。通常は救急車で待つ救急救命士がヘリに乗り込み、救助現場や機内で救命措置を施した。ヘリは消防本部に着陸し、要救助者の救急車への引き継ぎも確認した。

 救急救命士がヘリに搭乗する訓練は今回が初めて。救急車への搬送を待たずに処置に当たることで、救命率を高める狙いがある。ヘリに乗った近藤真彦副隊長(40)は「普段の救助活動とは違い、聴診器などは落とす可能性があるのでヘリに持ち込めない。限られた装備の中で何ができるかを考えるきっかけになった」と話した。

 消防本部指令課の浮津貴光課長補佐(49)は「近年、山間部での救助事案が発生している。今回の結果を検証し、業務に活用していく」と語った。

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