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女川町、スポーツ施設にAI無人カメラ導入 県内初 自動撮影、配信も可能

NTTスポルティクトの関係者からカメラの性能を聞く須田町長(右)
女川スタジアムに設置されたAIカメラ。右が選手などを追い、左はスコアボードなどを撮影する

 女川町は、県内で初めて人工知能(AI)が搭載された無人カメラ4台を導入した。自動で撮影した映像の記録やオンライン配信が可能で、女川スタジアムなどで運用する。25日にお披露目された。町はスポーツの大会や合宿の誘致を通し、地域活性化を目指す。

 NTT西日本のグループ企業NTTスポルティクト(大阪市)のカメラを導入。常設型1台を女川スタジアム管理棟3階に設置、可搬型3台は高さ最大4.8メートルまで伸ばすことができ、町総合運動公園や体育館などでの活用を想定する。

 撮影や記録ができるスポーツはサッカー、ラグビー、バスケットボールなど10~16種類。四つの無人カメラでフィールド全体を撮影し、搭載されたAIが選手やボールの動きを把握して、的確なサイズや画角を決めて瞬時に映像を切り出す。映像は専用のサイトで配信もできる。

 女川町とNTT東日本宮城事業部は昨年7月、町内であった小学生サッカーの全国大会でAIカメラの撮影を試験的に実施。大会後に行った参加者や保護者らへのアンケートで好評だったこともあり、導入を決めた。今年6月に設置した。

 購入費は360万円。町内企業の寄付金の一部を活用した。ライセンス料など年額260万円で運用する。町は25~27日に女川を会場とした小学生のサッカー全国大会から一部ライブ配信、サイト上でアーカイブ化する。

 今後は大会の映像を記録したDVDを購入できるサービスも検討するという。須田善明町長は「AIカメラがあることを強みに、スポーツ大会や合宿などを誘致したい。スポーツ以外にも町民向けのイベントのアーカイブとしての利用もできるだろう」と期待した。

 NTT東日本の松林敏彦石巻営業支店長は「女川に人が集まることで活気が生まれる。子どものスポーツやコバルトーレ女川の試合分析など、幅広く地域に貢献したい」と話した。

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