古里賛歌の継承に カンタータ「大いなる故郷石巻」、DVD発売 郷土芸能も収録
初の総合演出、演劇要素を取り入れた舞台作りなどで市民に感動を与えたカンタータ「大いなる故郷石巻」の公演がDVD化された。石巻市文化協会は今後、市などに寄贈し、文化教材としての活用を図る。
10年に1度、しかも初演から半世紀という節目の公演は5月28日、同市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)大ホールで行われた。オーケストラや合唱、日本舞踊に加えてモダンバレエ、芝居などを取り入れた総合芸術として上演。総勢約280人が古里賛歌をドラマチックに表現した。
DVDは2枚組で、1枚目は第1部「次世代へ継ぐ伝統・伝承芸能」で、伊達の黒船太鼓保存会、寺崎はねこ踊り保存会、北上町女川法印神楽保存会による舞台が収められている。
2枚目がカンタータ「大いなる故郷石巻」。第一楽章「日高見」から第2楽章「たたら火」、第3楽章「雄図」、第4楽章「祝祭」まで収録。当日、会場に据え付けた11台のカメラで市民の熱演を捉えた。5月14日の練習風景も記録されており、貴重なメイキング付きだ。
DVD用に撮影・編集したのは仙台市で映像作家として活躍する佐藤敏行さん(41)。10年に1度の舞台にかける市民の情熱に「撮影しながら鳥肌が立った」と語る。
総合演出、朗読を担当した三國裕子さん(72)は「映像は古里・石巻の文化財産として後世に語り継ぐことができる」と喜ぶ。
市文化協会は記録用として20セットを取り寄せた。市に寄贈するほか、市民に広く鑑賞してもらうための上映会の機会を設ける。
希望者は市文化協会を通して購入する。1セット2000円。連絡先は市文化協会0225(22)4689。
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