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伝承活動の課題を共有 参加型運営協が総会 石巻・復興祈念公園

震災伝承の課題を共有した協議会総会

 石巻市内の市民団体などでつくる石巻南浜津波復興祈念公園参加型運営協議会(黒沢健一会長)の本年度総会が7月25日、市防災センターで開かれた。昨年度の活動報告を承認し、伝承活動をいかに継続するかなど会全体の課題を共有した。

 出席者からは「だれがどこまで業務を管轄するか不明瞭」「なぜ森をつくるのか趣旨が市民に伝わっていない」などの指摘があった。協議会は今後、祈念公園・協議会として伝承すべき内容や手段の整理・体系化を図る「インタープリテーション全体計画」を進め、祈念公園だからこそ提供できる体験づくりを図る。

 協議会には新たに、震災の津波で亡くなった外国人指導助手(ALT)テイラー・アンダーソンさん=当時(24)=をしのび、本棚の寄贈活動をしているNPO法人テイラー・アンダーソン記念基金が加わり、4月に園内に新設されたテイラーさんの記念碑の設置経緯をあらためて共有した。

 協議会は公園内での円滑・適正な市民活動に寄与することを目的に2021年に発足した。公園で活動する団体と、公園を管理する国や市など行政機関が連携・協働する。

 黒沢会長は「行政と民間が対話を重ね、より良い公園の実現に向けて進んでいきたい」と話した。

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