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女川原発 重大事故想定し訓練 原子炉注水手順など確認

中央制御室での動きを想定した訓練に取り組む東北電の社員

 東北電力は8日、女川原発2号機(女川町、石巻市)の重大事故に備えた訓練を報道各社に公開した。2024年2月の再稼働に向け、ハードとソフト両面で進める安全対策の一環。東北電と協力企業の社員が有事の際の動きを確認した。

 構内で震度6弱の地震を観測、運転中の2号機が自動停止し、送電線の事故で外部からの電力供給が途切れた想定で実施した。

 構内にある訓練センターでは、中央制御室が停電で暗くなった場合のシミュレーター操作訓練に取り組んだ。東北電の社員は非常時に使用する電源設備を順次起動させて原子炉の冷却を維持、事故時の指揮所となる緊急時対策所と連携を取るなど慌ただしく動いた。

 屋外でも演習があった。2号機原子炉への注水ポンプが使用できなくなったため、高台の淡水貯水槽から1.6キロのホースをつなぎ、ポンプ車で注水する訓練を実施。建屋の接続口を模した装置にポンプ車をつなぎ、注水の起動操作をするまでの流れを実演した。

 11月の終了を予定する安全対策工事の進捗(しんちょく)状況も公開。津波被害を抑制する防潮堤の建設現場では、延長約120メートルの盛り土や排水路の整備などを進めていることを説明した。

 女川原発の工藤耕志発電部長は「安全対策の中には社員の技術力向上も含まれる。再稼働までに有事でも問題なく動けるようになるだけでなく、その後も安定した運転を続けられるようにしたい」と話した。

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