女川湾戦没者を慰霊 カナダ海軍・グレー大尉の追悼式も
1945年8月9、10の両日、女川湾で連合国側との戦闘の末、撃沈された旧日本海軍の海防艦「天草」などの犠牲者158人を弔う「女川湾戦没者慰霊祭」(同湾戦没者を慰霊する会主催)が9日、女川町鷲神浜の鷲神公園にある慰霊塔前で開かれた。
同会の木村征郎代表(78)の他、共に仙台市在住で旧日本海軍防備隊通信兵の川村孝太郎さん(99)や慰霊塔建立の中心人物だった神田義男さん(故人)の孫神田義健さん(47)ら関係者約30人が参列した。
木村代表は「先人の思いをつなげることが今を生きる人の使命だ」とあいさつ。全員で黙とうをささげ、須田善明町長らが献花し、戦没者の冥福を祈った。
慰霊塔は66年8月、女川町の崎山公園に建立。2021年に鷲神公園に移設され、慰霊祭も継続している。45年当時、女川町にいた川村さんは「ロシアのウクライナ侵攻は悲しい出来事。これからも女川に来て戦争の悲惨さと平和の大事について訴えていきたい」と語った。
この日は太平洋戦争末期に女川湾で戦死したカナダ海軍のパイロット、ロバート・ハンプトン・グレー大尉=当時(27)=の追悼式が、町地域医療センターの敷地内にある記念碑前であった。
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