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「石巻、いつも心に」 チュニジア特命全権大使、市長と懇談 交流を振り返り感謝

斎藤市長(左)と懇談するエルーミ大使

 在日チュニジア共和国大使館のモハメッド・エルーミ特命全権大使が7月28日、同月末での退任、帰国を前に石巻市を訪れた。大使として最初の訪問先は石巻だったというエルーミ大使は、帰国前最後の訪問地にも石巻を選んだ。2018年10月に就任し、4年9カ月務めた。

 旧桃生町時代からチュニジアと交流のある桃生地区を訪れ、桃生総合支所や国名を冠したチュニジア通りなどに立ち寄った。市役所では斎藤正美市長と懇談し、東日本大震災時の支援や21年の東京五輪のホストタウンとしての受け入れなど、これまでの交流を振り返った。

 東京五輪でチュニジアの水泳選手団は20年1月に事前合宿で石巻市を訪れ、トレーニングに励んだ。五輪ではアメド・アユブ・ハフナウイ選手が男子競泳400メートル自由形で金メダルを獲得した。大使は「金メダルはチュニジアと日本のメダル。石巻のおかげだ」と感謝を述べた。21年7月には重量挙げ選手団も石巻で事前合宿した。

 斎藤市長が「大使が代わってもチュニジアとの友好はこれからも深めていく。帰国しても石巻を忘れないで」と話すと、大使は「石巻はいつも心の中にある」と応じた。

 エルーミ大使が初めて石巻を訪れたのは東日本大震災後の11年8月。多くの市民が仮設住宅で暮らし、街の中に津波の跡が残る様子を見てショックを受けたという。その後も毎年3月11日はできるだけ石巻を訪問してきた。大使は「来るたびに街が変化していた。努力を見て、毎回心打たれた」と語った。

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