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女川原発事故時の避難アプリ「来月運用開始」 村井知事、石巻で講演

DXについて講演する村井知事

 村井嘉浩知事は、石巻市千石町の石巻グランドホテルであった内外情勢調査会石巻支部の懇談会で講演し、東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故時の避難に使うスマートフォンのデジタル身分証アプリについて、9月にも運用を始める考えを示し、普及促進に協力を求めた。

 県は地域の活力創出や県民サービスの向上を目指し、行政サービスなどのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めており、アプリはその基盤として活用する。

 原発事故時の避難では、住民への屋内退避の指示や避難所での受け付けで使用する。村井知事は「原子力災害時はどこに行くべきか分からなくなる。どんな場合でも避難先が分かるよう、DXを活用すべきだ」と強調した。

 原子力防災以外の機能も順次追加する。県民の意識調査に活用するほか、道路などの損傷箇所を住民が県に通報するインフラ管理システムも導入する予定。

 懇談会は10日にあった。原発30キロ圏7市町の住民約30万人を対象に実施する「地域ポイント」制度についても説明した。アプリのダウンロード時に1人5000ポイントを付与する。女川町では10月、それ以外の市町は11月から開始する方針を示した。

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