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やってみた! 記者が夏チャレ > ドラム演奏

レッスン後半。三浦さん(左)のおかげでスティックさばきも様になってきた?

 誰もがきっと一つくらいは持っている「いつかはやってみたい」-。新型コロナウイルスによる行動制限が緩和された今年の夏。ぐっと気持ちが高まる。記者それぞれがチャレンジしてみた。(随時掲載)

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<憧れの領域、はるか先に>

 右足のペダルがバスドラムを「ドン」と鳴らし、左足がハイハットシンバルを開閉して「チッ」と刻む。ビートの基盤ができたら、緩く構えた2本のスティックでスネアドラムを軽快に…たたけない。

 巧拙は分からないが、好きなドラマーがいる。曲に心底ほれ込んでいるような顔でたたく姿を見ては、どんな気分か想像していた。

 「仙台ケントス」などでレギュラードラマー経験がある三浦昌弘さん=石巻市清水町=に市内のスタジオで1時間ほど手ほどきを受けた。

 まずは足さばきから。「イチ、ニ、サン、シ」の4拍子に合わせてバスドラを四つ打つうち、「ニ」と「シ」でハイハットを鳴らす。簡単に見えたが、いざやるとなると拍子は乱れ、音量も一定にならない。

 すかさず三浦さんから「右足と両足の繰り返しと考えて」と捉え方を変えるアドバイスが。構造が分かると少しできるようになった。

 スネアとバスのもたつく4拍子に合わせ三浦さんが「雨は夜更け過ぎに…」と歌い出す。おお、何か合ってる!ドラムっぽい!と喜んだのもつかの間、エイトビートが刻めず撃沈した。

 最後に「ドラムセットの他のシンバルやタムはこんな音」と、三浦さんが紹介がてらたたいてくれた。同じ楽器とは思えない、心地よいリズムが体に響いた。

 「やみくもにやっても絶対できないが、始めはこうして、次はこうして…と分解すれば必ずできる」と三浦さん。憧れのドラマーの領域ははるか向こうだが、その距離の果てしなさは実感できた。(西舘国絵)

■上達のこつ/ドラマー三浦昌弘さん(60)

 できなくて当たり前。何回間違ってもどんなに時間がかかってもいいので、自然と動けるようになるまで体に覚えさせましょう。

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