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処理水放出で取引価格下落 水産関係者、石巻市長に訴え 設備投資への支援要望

布施理事長(左から2人目)ら水産関係者と意見交換をする斎藤市長(右から2人目)

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出から約1週間が経過した1日、石巻市の斎藤正美市長と市内の水産関係者らが石巻魚市場などで意見交換した。県内でもホタテやナマコの取引価格が下落するなどの影響が確認されており、関係者は雇用の維持・確保や、新たな魚種に対応する設備投資などへの支援を求めた。

 意見交換には、石巻魚市場買受人協同組合の布施三郎理事長や市水産加工業協同組合の米本貞之組合長ら4人が出席。約1時間、処理水放出で懸念される影響や市に求める支援策などを議論した。

 布施理事長は「補償だけで乗り切ろうとは考えていない。手を取り合いながら力を付けて前に進みたい」と語り、「石巻で水揚げが増える南方系の魚を加工する機械の導入など、新たな投資への支援がほしい」と訴えた。

 米本組合長は「工場の稼働率と従業員の給与を下げなくてもいいように、市が助成金を出すなどして安心して働ける仕組みづくりを早急に検討してほしい」と願った。

 斎藤市長は「解決できる問題から着手し、石巻の基幹産業である水産業を守りたい。皆さんと連携して、県、国に要望していく」と語った。

 斎藤市長は同日、同市開成の県漁協本所も訪問し、寺沢春彦組合長らと意見交換をした。

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