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雄勝の水平線、防潮堤に 新壁画の下地塗り、地元の子どもらが体験 石巻

熱心にペンキを塗って下地作りをする子どもたち

 東日本大震災で被災した石巻市雄勝町の防潮堤に巨大壁画を描くための下地作りが2日、現地であり、地元の子どもら約30人が海の水平線をイメージしながら制作した。

 参加者は雄勝港にある防潮堤の一区画(高さ7.2メートル、幅10.2メートル)で、はけや素手で青や緑色のペンキを塗った。夢中になり過ぎて、全身ペンキまみれになる子どももいた。

 雄勝小6年の大和恵士郎君(11)は「友達と楽しく塗れたのは思い出に残る。雄勝に人が訪れるような壁画に仕上がってほしい」と話した。

 イベントは、石巻市の一般社団法人「SEAWALL CLUB(シーウオールクラブ)」が雄勝の防潮堤で昨年から進める「海岸線の美術館」プロジェクトの一環。

 下地を基に、東京都の芸術家安井鷹之介さん(29)が雄勝のお裾分け文化を題材にした作品を描き、10月にお披露目する予定。安井さんは「雄勝に来た人に素晴らしい文化を知ってもらえるような作品にしたい」と語る。

 安井さんは雄勝町名振の防潮堤でも壁画制作に取り組む。

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