野蒜海水浴場、来夏以降開設せず ビーチスポーツに特化 東松島市議会
東松島市議会9月定例会は11日、本会議を開き、一般質問を始めた。昨夏、東日本大震災後12年ぶりに再開した野蒜海水浴場について、市は入り込み数の低迷などから、来年度以降は海水浴場として開設しない方針を示した。海岸背後地に整備したトイレや駐車場を活用し、ビーチスポーツに特化した利活用を進める。
市内では今夏、野蒜と月浜の2海水浴場が開設され、野蒜の入り込み数は4333人だった。昨年は大雨で大量のかやが流れ込んだ影響もあり、2720人と低迷。今年はやや回復したが、震災前2010年の4万8070人に比べ10分の1以下に減った。海の家の売り上げも振るわず、今後はビーチバレーやビーチテニスなどでの活用や大会誘致を図る。
市は考えられる要因にレジャーの多様化や若者の海水浴離れ、記録的な猛暑のほか、震災の影響として、最寄り駅のJR仙石線野蒜駅が高台へ移転し鉄道利用の来訪者が減った点、周辺の宿泊施設がなくなったことなどを挙げた。
渥美巌市長は「野蒜海岸は県内有数の砂浜を持つ大きな財産だが、市内には月浜海水浴場もある。開設には費用がかかり、方向性を見直す必要があると考えていた。今後も砂浜を生かして交流人口の拡大を図りたい」と述べた。
斎藤徹、五野井敏夫、千葉修一、小野幸男、浅野直美の5氏が質問した。
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