震災前の風景に思い 竹内さん、石巻でトークショー 写真展11月6日まで
2002年から11年の石巻市内を撮影したアマチュアカメラマンの竹内敏恭さん(東京都)を招いたトークショー(NPO法人石巻アーカイブ主催)が2日、同市中央2丁目の市かわまち交流センターで開かれた。約20人が訪れ、東日本大震災前の市内の風景を鑑賞し、当時に思いをはせた。
11月6日まで同市中央2丁目の旧ホシノBOXピア1階「人とアーカイブの交差点」で開かれている写真展「震災前の石巻」に関連して企画された。
竹内さんは会社の先輩に誘われてカメラを始め、モノクロ写真を勉強。同市出身の妻と帰省する度、風景や人物などを撮影した。当時の建物の写真などを紹介し「モノクロとカラーでは感じ方が違う。生活が染みついている写真を撮りたかった」と話した。
竹内さんは11年、東京で写真展を開いた。展示した作品の中で、どういう施設かは不明だった場所を知る人が来場したという。トークショーでもスライドに映し出された写真がどの場所か、来場者とともに話し合う場面があった。
竹内さんは「いま未成年の人が石巻の震災前後の風景を思い浮かべるのは難しい。写真を見て、こういう場所があったことを知ってほしい」と語った。
竹内さんの作品135点を掲載した写真集は2日に発売。石巻市内の書店と仙台市内のヤマト屋書店各店で販売されている。
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