敬老の日、子どもたちがお祝い 「いつまでもげんきで」「ながいきしてね」 石巻
園児のメッセージ、石巻市役所1階通路に展示
市主催の敬老会を本年度廃止した石巻市は、市役所1階のイオン石巻駅前店通路に市内保育所の園児たちの長寿を願うメッセージを展示している。市の施設の入館料を無料にするなど、高齢者の外出機会創出を図っている。
市内22の公立保育所の園児による計68点を展示。「いつまでもげんきでいてね」や「ながいきしてね」などのメッセージが添えられている。子どもたちの手形で鶴や亀を表現したり、画用紙をタイの形に切り抜いたりした彩り豊かな作品が目を引く。
石巻市大街道の無職女性(81)は「ひまわりやコスモスの絵がきれい。字も上手に書けていてすごい」と笑顔を見せた。
展示会のほかに、市は敬老会廃止に伴い、老人週間の15~21日、市博物館など市内5施設で65歳以上の入館料を無料にし、高齢者に外出を促している。
市担当者は「外出する機会を増やし、健康寿命を延ばしてほしい。家族と一緒に行くなど市の施設をもっと知ってくれればうれしい」と話した。
市は65歳以上が参加できる活動などをまとめた「シニアガイドブック」を配布している。高齢者への理解を深めてもらおうと、介護の仕事などを説明したリーフレットを市内の小学4~6年生に配布した。
メッセージの展示会は29日まで。午前8時~午後8時(最終日は午後5時まで)。
大街道小・釜小 幸せ願いカード作成、1人暮らし世帯へ
18日の敬老の日に合わせ、石巻市大街道小(児童206人)の5、6年生58人は12日、「敬老の日お祝いメッセージカード」約100枚を作成し、地域団体に贈った。
カードには絵の具や色鉛筆でイチョウの葉やドングリといった秋の自然などが描かれており、健康や幸せを願うメッセージが添えられている。
6年の瀬崎和人君(11)は「『長生き』の文字や果物を描いた。地域の人たちに少しでも元気になってほしい」と話した。
釜小学校(児童435人)の6年生75人も8日、84枚のカードを制作し、贈呈した。
両校からカードを贈られたのは住民団体の釜・大街道第2層協議体。老人週間の15~21日、地区の民生委員児童委員協議会を通じ、釜・大街道地区の65歳以上の1人暮らし世帯約190世帯に配布される。
協議体の大坪俊男さんは「1人暮らしのお年寄りはなかなか敬老のお祝いをもらう機会がない。子どもたちの思いをそのまま伝えたい」と語った。
協議体は2020年に発足。年3~4回発行する「わくわく通信」で地域のサークル活動を紹介するなど、福祉活動と住民をつないでいる。
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