「浮世絵は庶民の身近なメディア」 天童の広重美術館副館長、石巻で講演
石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)内にある市博物館で開催中の特別展「学んで、旅して、たのしむ浮世絵」に合わせ、歌川広重の作品約1500点を収蔵する天童市の広重美術館(休館中)の梅沢美穂副館長が9日、複合文化施設小ホールで講演した。
特別展は同美術館の収蔵品を前後期合わせて310点展示する。
講演は約40人が聴講した。浮世絵は作られた当時、そば1杯と同等の値段で流通していたことや、名所の風景や有名人の風貌を伝える身近なメディアとして江戸の庶民に親しまれていたことなどを紹介した。
髪の生え際など版木の1ミリ幅に3本の線を浮かび上がらせる彫りの繊細さや、絵の具を版木にのばしてグラデーションを作る刷りの巧みさなど、浮世絵の見どころを伝えた。
梅沢副館長は「細かな作業の上に1枚の作品が出来上がっている。展示をきっかけに浮世絵の面白さを感じてもらえれば」と話した。
会期は前期が10月1日まで、後期は10月4日から29日まで。毎週月曜休館(当日が祝日の場合は翌日)で、展示入れ替えのため10月3日は休止。連絡先は市博物館0225(98)4831。
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