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語り部と震災遺構巡る「大川サイクルツアー」 川沿い走り、教訓新たに

鈴木さん(左)の話に耳を傾ける参加者たち                         =石巻市震災遺構大川小

 16、17日に石巻市などであったツール・ド・東北に合わせ、「語り部と走る石巻・大川サイクルツアー」(一般社団法人石巻圏観光推進機構主催)が18日、市内で開かれた。参加者はガイドの話を聞きながら、東日本大震災の遺構を巡り、教訓の伝承や防災への思いを新たにした。

 市震災遺構、大川小と門脇小などを巡る約54キロのコースで、県内外から3人が参加。サイクリストで大川小伝承の会と石巻震災伝承の会の語り部鈴木典行さん(58)がガイドを務めた。

 同市中央2丁目のかわまち交流センターを出発し、北上川沿いを走った。東北有数の大河を眺めながら、鈴木さんが当時、川からも津波が来たことを説明した。

 大川小を見学しながら、当時の避難の状況を聞いた。鈴木さんの話を聞き、当時児童が登ろうとした学校の裏山にも登った。

 栃木県の特別支援学校中学部教師金子和広さん(42)はツール・ド・東北にボランティアとして参加。大川小の被災の詳しい話を聞こうとツアーに申し込んだ。「自転車でゆっくり走り、細かい部分まで見ることができた。聞いたことを生徒に伝えたい」と話した。

 ツアーは昨年、サイクリスト向け企画として初めて開催。鈴木さんは「自転車で巡ることで、大川小だけでなく北上川についても話せる」と狙いを語った。ツアーは10月にも実施予定。

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