閉じる

就学に向け関係づくり 東松島・矢本東小5年生と保育園児、来年度は「兄弟学年」

矢本東保育所の年長児を前に紙芝居を披露する5年生

 東松島市矢本東小(児童449人)の5年生が近くの市矢本東保育所に出向き、就学を控える年長児に遊びを提供し交流を深めている。年長児22人中、来春同校に入学するのは17人。来年度、6年生と1年生の「兄弟学年」になる前に顔の見える関係をつくるのが狙いだ。

 本年度初回の保育所での交流は5、6の両日、クラスごとに行われた。5年1組(38人)は的当て、魚釣り、イラストクイズなど、同2組(40人)は宝探し、紙芝居、折り紙などの遊びを用意した。

 初めに自己紹介し、ミニゲームをして初顔合わせの緊張をほぐした。5年生が保育所の子どもたちが喜んでくれる姿を考えながら準備してきた遊びの企画は好評で、笑顔があふれた。

 5年生は幼児と手をつないで遊びに参加したり、目線を合わせて話してあげたりするなど「お兄さん」「お姉さん」としての優しさを表す場面も見られた。

 交流の成果について、岡本絢弥さんは「みんなが最後には笑顔になっていたこと」、千葉花暖さんは「友達との絆が強まった気がする」と話した。

 来年度への意識が高まった5年生も。金成陽菜子さんは「私が6年生になったら、子どもたちは1年生。ちゃんと面倒をみたい」。

 次回の交流は12月。小野こはるさんは「次に生かしたいことは話し方です。ゆっくり優しく話したい」と述べた。

 学年主任の氏部亜紀教諭は「準備段階から友達がアイデアを出してくれて、5年生は友達の良さを見つけ、絆が強まった。保育所の子どもたちと笑顔で楽しそうに関わる姿が印象的だった」と言う。

 矢本東保育所での交流は2022年度に始まった。前年度は新型コロナウイルスの影響で昨年11月の1回だけだった。本年度、6年生と1年生は教室が隣同士となり、日常的に関わる関係ができた。6年生はお世話役をしっかり務め、1年生は慕っている。

 相沢進校長は「就学後、保育所と環境が変わる不安が払拭され、楽しく学校に来てほしい。今回、相手目線に立った交流活動で、5年生は思いやりの気持ちが育まれ、同級生の関係も良くなる」と話した。

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ