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石巻市議会閉会 「処理水風評、早期対応を」国への意見書可決

 石巻市議会9月定例会は27日、本会議を開き、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、国に対して風評被害などへの早期対応を求める意見書を全会一致で可決した。

 意見書は市内への対策窓口設置の周知や海洋放出以外の処分方法検討の継続、国内外への安全性の発信や不安払拭などを要望した。提案理由の説明で、大森秀一議員は「諸外国や国民に対する情報提供ができていない。市内の水産業界をはじめ各産業が被害を受けている」と強調。「風評被害への迅速かつ責任を持った対応を求める」と述べた。

 一般質問もあり、処理水海洋放出に関連して水産物の陸上養殖が取り上げられた。議員は「地下水を使い陸上養殖をすれば処理水問題の影響を受けず、安定供給も期待できる」と推進を訴えた。

 斎藤正美市長は「業界と協議しながら、取り組もうとする皆さんを全力で応援していく」と応じた。後藤兼位、阿部久一の2氏が質問した。

 本会議ではこのほか、14億8562万円を追加する2023年度一般会計補正予算(累計778億1321万円)など14議案を原案通り可決、22年度決算3件を認定し、閉会した。

 追加提案された人権擁護委員の推薦は、再任の馬場務氏(69)=日和が丘4丁目=、今野美智子氏(70)=北村=、千葉秀子氏(74)=桃生町寺崎=、阿部英二氏(65)=桃生町樫崎=、新任の及川健氏(53)=皿貝=に同意した。

県議選出馬の佐藤市議、辞職

 任期満了に伴う県議選(10月13日告示、22日投開票)で、石巻・牡鹿選挙区(定数4)に立候補を予定する日本維新の会新人の石巻市議佐藤雄一氏(44)が、安倍太郎議長に辞職願を提出し、27日の本会議で全会一致で許可された。

 市議会(定数30)は7月の水沢冨士江氏の死去もあり、欠員2。市議補選は次期市長選に合わせて実施する。

戸籍証明書の交付、一部再開

 石巻市は27日、システム障害の影響で停止していた戸籍証明書の交付について、25日までに市役所や各総合支所、支所の窓口とコンビニで一部再開したと発表した。

 2004年改製以前の除籍(改製原)証明書などは発行できない状況が続いており、市は原因究明と復旧作業を進めている。

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