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県溶接技術競技大会 石巻・宮富士工業の精度示す 第3部最優秀賞に新人安藤さん 転職2年目島さん優秀賞

大会で最優秀賞に輝いた安藤さん(右)と優秀賞の島さん

 プラント設備などの製造を手がける溶接事業所の宮富士工業(石巻市大街道東2丁目)社員の安藤莉央さん(19)と島淳さん(40)が、溶接の精度などを競う「第50回県溶接技術競技大会」(一般社団法人県溶接協会主催)第3部で、それぞれ最優秀賞と優秀賞に輝いた。安藤さんは今春に高校を卒業したばかりの新人。島さんも他業種からの転職2年目ながら、技術の高さを示した。

 大会は6月に多賀城市で開かれ、経験や技術力ごとに第1~4部に分かれて実施。2人の出場した第3部には県内各地の事業所から7人が参加した。

 競技は制限時間20分で、厚さ9ミリの金属板2枚の裏にプレートを当てて溶接する。表面や折り曲げた際にできる亀裂の有無などを評価し、200点満点で争った。

 終了後、2人は「失敗もあり、優勝はない」と感じていたが、結果はともにほぼ満点で、安藤さんが191点で最優秀賞、島さんも190点で優秀賞に選ばれた。喜びよりも驚きが勝ったという。

 同社では人材育成を兼ね、若手社員らが競技大会に出場している。過去に全国大会を経験した技術者やベテラン社員が2人をサポート。安藤さんは登米総合産業高から入社し、2カ月間、技術を磨くことに専念。島さんも仕事の合間や終業後に練習を重ねた。

 後藤春雄社長は「溶接は日々の業務でも基本になる技術。この努力は今後のものづくりに生きてくるだろう」と成長を期待した。

 第3部は県大会までで、2人は今後、全国大会の出場資格がある1部の制覇を目標に掲げる。

 安藤さんは「普段の仕事でいろんなことを吸収し、来年に備える」と話し、島さんも「同僚に負けないように腕を磨いていく」と意気込んだ。

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