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東松島で「授業づくり研修会」 全国学力調査出題者、指導のポイント解説

出題趣旨や調査結果を紹介する渡辺氏

 東松島市教委主催の「授業づくり研修会」が市コミュニティセンターで開かれた。国立教育政策研究所の渡辺誠学力調査官・教育課程調査官が「全国学力・学習状況調査の調査結果を踏まえた学習指導の改善・充実」をテーマに講演した。

 問題作成や分析に携わるる渡辺氏は、本年度の小学校国語の問題を提示しながら出題傾向や趣旨を解説。「どんな所に力が付き、つまずいているとしたらどんな所か。現行の学習指導要領で新しく取り上げた事項の定着状況について、皆さんに分析してもらえるように作られている」と説明した。

 設問ごとに全国や県内の正答率を示し、読む、書く、話す、聞くといった要素に沿って思考力や判断力、表現力に関する調査結果を紹介した。話や文章の中心となる語や文を捉えることは比較的できているが、複数の情報を整理して考えをまとめたり表現を工夫したりすることに課題があると分析した。

 指導に関する改善や充実を図るポイントとして「子どもたちの良い所を具体的に褒めてあげてほしい。使っている言葉をピンポイントで褒められると、これからもそういう努力や工夫をすると思う。他の子にとっても良い例になる」「つまずきに応じた指導が必要。どこでつまずいているか分かったら助けてあげる指導をしてほしい」と述べた。

 主体的、対話的な取り組みを通して学びを深める大切さを説き「先生方が授業を充実させることで救われている子がたくさんいる。そのことに誇りを持ち、これまで通り工夫や努力を続けてほしい」と呼びかけた。

 研修会は8月下旬に開かれ、市内全11小中学校の教諭ら約120人が参加した。

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