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高校生解説員2人目 石巻・津波伝承館、富谷の西城さんを認定 「学生の視点で」

来館者に展示内容を解説する西城さん(左)

 石巻市南浜町2丁目のみやぎ東日本大震災津波伝承館のボランティア解説員に泉高1年の西城遥斗さん(16)=富谷市=が認定された。学生の解説員を迎えるのは3例目。震災の教訓を語り継ぐ次世代の担い手がさらに加わり、同館は大きな期待を寄せている。

 震災当時、3歳だった西城さんは、南三陸町に住んでいた祖母や、福島県桑折町出身の母から震災の話をよく聞き、防災について学び始めた。

 中学2年生の頃にNPO法人日本防災士機構が認定する民間資格の防災士を取得。地域の防災活動の中心となる県防災指導員の認定も受けた。中学3年では資格を生かして、地区の弁論大会で防災の大切さなどを訴えた。

 防災について伝える活動ができないかと調べていた時にボランティア解説員を知り、6月に応募。4回の研修を経て、1日に伝承館で認定証と記念バッジを受け取った。「学生の視点で震災の教訓を伝えていきたい」と改めて決意を語った。

 この後早速、来館者約10人を案内し、県の被害状況や過去の地震の歴史などを説明した。「地震が来たら早く逃げることが一番大切。家に帰ったら自分の住む地域のハザードマップを確認し、災害について考えてほしい」と話した。

 説明を聞いた参加者からは「自分の言葉で伝えていて良かった」「感動した」といった声が上がった。

 西城さんは月に2回ほど伝承館で解説員を務める予定。「これからも震災や防災について勉強し、的確で分かりやすい説明をしていきたい」と意気込んでいる。

<小中高生らを募集>

 小中高生、大学生、専門学校生を対象とするボランティア解説員は、県と東北大災害科学国際研究所が募集している。東日本大震災津波伝承館では今年に入って1月に石巻専修大生、4月に仙台育英高生が認定された。

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