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食品ロス削減へヒントを伝授 元南極観測隊調理隊員・渡貫さん、工夫紹介

南極の調理経験を基に食品ロス削減のヒントを語る渡貫さん

 元南極観測隊調理隊員の渡貫淳子さん(50)=八戸市出身=を講師に招いた講演会(石巻法人会主催)が13日、石巻市千石町の石巻グランドホテルであった。廃棄物の規定が厳しい南極での調理経験を基に、食品ロス削減のヒントなどを伝えた。

 渡貫さんは2015年12月から17年3月まで、第57次南極地域観測隊に参加。昭和基地で隊員30人の食を担った。

 任期中は追加補給がないことを挙げ「新鮮な生野菜が常に不足し、使える水の量も限られた」と苦労を語り「できる限りごみを出さず、一つの食材を使いきる料理を考えていた」と現地での生活を振り返った。

 毎週金曜日にカレーライスを作ることにしており、コーヒーやラーメンのスープなど、余った汁物も再利用。ビーフシチューをミートソースパスタにリメークすることもあった。

 渡貫さんが夜食用に作った、残りご飯に天かすと麺つゆ、アオサノリを混ぜた「悪魔のおにぎり」は隊員の間で評判になり、後に大手コンビニのヒット商品になったという。

 渡貫さんは食品ロスを避けるための方法として「食材を中身の見える容器に入れて残りの量を意識する。レシピサイトを使う時は料理名ではなく食材で検索することで新しい使い道が発見できることもあるはずだ」と話した。

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