プロ野球ドラフト会議 東松島出身の大内投手、楽天が7位指名 ウェルネス宮城高で初の指名
プロ野球のドラフト会議が26日、東京都内で開かれ、東松島市出身で日本ウェルネス宮城高3年の大内誠弥投手(17)が東北楽天から7位で指名された。2020年創設の同校では初の指名。長身右腕は「ファンを勇気付けられ、恩返しができる投手になりたい」と笑顔を見せた。
大内投手は06年3月、同市赤井生まれ。191センチ77キロ、右投げ右打ち。スポーツ少年団「大曲ドリームズ」で野球を始め、矢本二中在学時は東松島リトルシニアに所属した。長身から投げ込む最速144キロの直球が武器。
ドラフト会議は野球部部長やクラスメートらと校舎内で中継を見守った。開始から約2時間後、地元球団の指名で名前が呼ばれた。直後に記者会見した大内投手は「待っている時は緊張した。周りの皆の喜びを見て実感した」と語る。
東北楽天は普段から応援している球団。「ファンとして球場に足を運んでいた。スタンドから見ていた選手たちとプレーできる。先輩たちを見習い頑張りたい」と喜んだ。
地元は東日本大震災で甚大な被害を受けた。当時は5歳で、自宅から矢本二中に避難した。「校舎の窓から校庭が見え、車が洗濯機の中のように流されていた」と記憶を語る。
東北楽天で最も印象に残っている試合は、13年の日本シリーズで優勝を決めた一戦。「復興へ向かう大変な中で、試合を通じて勇気をもらった。自分もそんな選手になれれば」と前を向く。
会見後、野球部でバッテリーを組んでいた笹村航太さん(18)から花束を受け取った。笹村さんは「大内は主戦としての自覚、責任を持ち試合に臨んでいた。同じチームで戦った仲間として、一番のファンでありたい」と祝福した。
野球部の金子隆監督は「指名してもらい安心した。17年間ずっと東松島で野球をしてきた選手。地元球団での活躍を地元の人に見てほしい」と話した。
東北楽天に入団すれば、石巻地方出身者では初めての選手となる。
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