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石巻・大川で「元気まつり」 にぎわい戻る契機に 住民交流、農産物即売も

地元産のコメを使って行われた餅つき。子どもたちも参加し、住民らに振る舞われた

 石巻市大川地区の住民や元住民の交流を目的とした「大川元気まつり」が12日、同市福地の大川コミュニティセンターで開かれた。センターの指定管理を担う住民組織「大川地区振興会」が主催。約100人が集まり、地元農産物の即売会や郷土芸能などを楽しんだ。

 センター内には近くの農業生産法人「宮城リスタ大川」の新米やオリーブ油、同市釜谷の農業生産会社「デ・リーフデ大川」のトマト、パプリカといった農産物の販売ブースが設けられ、生産者が住民にお勧めの食べ方を伝えた。

 地場産のコメを使った餅つきや地元の郷土芸能「福地法印神楽」なども来場者を楽しませた。住民が育てたサツマイモや手作りしたバッグなどのフリーマーケット、東日本大震災前の大川地区の街並みを再現した模型の展示も関心を集めた。

 震災前は同市尾崎に暮らし、現在は同市二子に住む近藤孝悦さん(81)は「イベントなどで集まる機会がないと大川に戻ってくることがなかった。交流の場が増えてほしい」と期待。同市福地の今野松夫さん(74)も「懐かしい顔に会うことができてうれしい。地区を離れた人も大川の今を知ることができたはずだ」と話した。

 大川地区振興会は2021年のセンター開所後、住民や元住民が集まる機会を計画していたが、新型コロナウイルスの影響で見合わせていた。加納憲夫会長(66)は「働き盛りの世代も訪れてくれた。来年以降も続け、にぎわいが戻るきっかけにしたい」と語った。

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