古里・石巻で追悼公演を 俳優 鈴鹿景子さんしのび、地元有志が実行委設立
7月に67歳で亡くなった石巻市出身の俳優鈴鹿景子さんを追悼するイベントが来年3月、同市中央1丁目のシアターキネマティカで開かれる。地元の有志たちが市内で実行委員会を設立し、古里でのお別れ会に臨む。
鈴鹿景子事務所(東京都大田区)プロデューサーの鬼嶋英治さん(80)の呼びかけに、石巻女高(現・石巻好文館高)時代の先輩や石巻中時代の同級生ら4人が集まった。追悼イベントを3月15~17日の3日間開催することにした。
2部制で第1部は2001年に石巻文化センターで上演した「鈴鹿景子の一人芝居・ふるさとの昔語り」を収録した映像を編集し上映、鈴鹿さんがライフワークとした方言による一人芝居を観賞しながら生前の鈴鹿さんをしのぶ。
第2部はロシア人作家チェーホフの戯曲「結婚の申し込み」を東北弁に脚色した作品を上演する。初演は19年6月、大田区にあった鈴鹿景子事務所アトリエで鈴鹿さんが演出した。その時に出演した東京の俳優仲間たちが再結集、鈴鹿さんの古里で再演する。
実行委員の一人、元石巻専修大図書館職員千葉直美さん(61)は「以前、石巻で鈴鹿さんの芝居を見て感激し大ファンになった。役に立ちたいと思った」と話す。石巻中時代の同級生の山内茂樹さん(68)は「彼女の軌跡を見たい、聞きたいという市民はいると思う」と強調した。
会場をキネマティカにしたのは、昨年10月に帰省し、キネマティカを見学した際「私、必ずこの場所で何かやるから」と誓った鈴鹿さんの言葉を実現するため。
長年、苦楽を共にしてきた鬼嶋さんは「彼女の遺志を遂げると同時に、俳優鈴鹿景子を育み応援してくれた古里石巻の皆さんとのお別れの場を設けたかった。彼女の思いの一部でも届けることが私の最後の使命」と語る。
追悼イベントの詳細は今後、7日に設立された実行委が中心になって煮詰める。
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