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メダリストが技伝授 女川で県学年別柔道大会、教室も 山口さん、北田さんが講話

技のこつを直接指導する北田さん(中央)
講演する山口さん(中央)

 2023年度県学年別柔道チャンピオン大会(県柔道連盟、県柔道少年団主催)が19日、女川町総合体育館であった。ともに1988年ソウル五輪女子柔道(公開競技)で銅メダルを獲得した山口香さんと北田典子さんを講師に招き、柔道教室が開催された。

 石巻地区を含む県内の7地区から39チーム、計約420人の小中学生が参加した。性別と学年、階級別に34種目で競った。16種目で石巻地区の選手が1位に輝いた。

 中学女子2年52キロ級で1位になった渡波柔道キャプテンの菊地咲笑選手(14)は「うれしいが、自分の中でもっとこうできたなと思うところがあり、次に生かして頑張りたい。全国大会でベスト8に入りたい」と目標を語った。

 同大会の柔道教室は東日本大震災があった2011年12月から開催され、今回10回目の節目を迎えた。山口さんが8回、北田さんが7回講師を務めた。

 山口さんは日本女子で初めて柔道世界選手権で優勝、国内10連覇を成し遂げた。講演で「投げられても立ち向かっていくことが大事。柔道着を着ていないときでも、だめだと思っても頑張る気持ちが大事」と子どもたちを励ました。世界各地で戦争や紛争があることに触れ、「柔道には、みんなが仲良くなれる、世界がうまくいく方法が詰まっている。柔道で教わったことは友達にも教えて、みんなが仲良くなれるようにしていってほしい」と語った。

 北田さんは「負けたときこそ得るものはたくさんある。東北や日本を喜ばせたいと頑張る柔道家になってほしい」と話した。子どもからの「内股がうまくなりたい」との質問に実技で「軸足とはねる足がずれているとうまくいかない」と指導。足の先、膝、鼻を一直線上に並べて軸を作るトレーニング方法を伝授した。

 石巻地方の入賞者は次の通り。(敬称略)

◇男子
▽小学1年30キロ超級
(1)千葉歩夢(木村)
▽小学2年35キロ級
(1)今野颯麗(河北)
(3)後藤諒典(絋倫館)
(3)木村清哉(木村)
▽小学2年35キロ超級
(1)千葉奏頼(渡波)
(2)阿部眞斗(渡波)
(3)三浦悠正(渡波)
▽小学3年37キロ超級
(2)米谷朱羽(絋倫館)
(3)森田圭(木村)
▽小学4年40キロ級
(1)木村徳真(木村)
(2)佐藤大洋(木村)
(3)武山楓稀(河北)
▽小学5年45キロ級
(1)雁部蓮(渡波)
▽小学5年45キロ超級
(3)森田亮(木村)
▽小学6年50キロ級
(1)後藤健介(絋倫館)
(3)大沼陽(桃生)
▽中学1年60キロ級
(1)大沼条(桃生)
(2)内海龍星(渡波)
▽中学1年73キロ超級
(2)木村琉雅(矢本)
(3)亀山修颯(絋倫館)
▽中学2年73キロ超級
(3)日野幸成(木村)

◇女子
▽小学1年25キロ級
(1)大内奈菜子(渡波)
▽小学1年25キロ超級
(1)阿部遥(木村)
▽小学2年30キロ級
(3)相沢花虹(渡波)
▽小学3年32キロ級
(1)及川こなつ(渡波)
(3)橋浦絢音(木村)
▽小学3年32キロ超級
(1)木村琉楠(矢本)
(2)山口璃子(木村)
▽小学4年35キロ超級
(1)近藤紗季(木村)
(2)日野歌恋(高橋)
(3)菊地笑愛(渡波)
▽小学5年40キロ級
(1)阿部瑚(木村)
(3)阿部らら(渡波)
▽小学5年40キロ超級
(1)工藤歌恋(矢本)
▽小学6年45キロ超級
(3)阿部小春(木村)
▽中学1年52キロ超級
(1)高橋希乃佳(渡波)
▽中学2年52キロ級
(1)菊地咲笑(渡波)
▽中学2年52キロ超級
(3)高橋莉生(女川)

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