石巻・七窪蛇田線 鉄道またぎ中心部結ぶ、名称「山下中里高架橋」に 児童の文字で橋名板
石巻市中心部の都市計画道路「七窪蛇田線」(全長2720メートル)のうち、山下、中里両地区を結ぶ橋の名称が「山下中里高架橋」に決まった。本年度中の全線開通を目指して市が整備し、未整備区間570メートルのうち橋は292メートル、高さは最大約12メートル。JR石巻線や仙石線の線路、市道などの上を通る。地元住民に愛される橋になってほしいと、橋名板や舗装前の車道に児童たちの未来への願いが刻まれた。
橋名板の取り付け式が20日、現地であり、橋名板の制作に携わった山下小(児童171人)と中里小(同177人)の児童らにお披露目された。両小の6年生や周辺の町内会、工事関係者ら約80人が出席した。
橋名板は縦15センチ、横45センチの青銅製で、児童が書いた文字を元に4枚制作した。「山下中里高架橋」「令和6年3月完成」などの文字が刻まれたプレートがお披露目されると、児童から歓声が上がった。業者が橋の両側に2枚ずつ設置した。
「お絵かきタイム」もあり、参加者が舗装前の車道にチョークでイラストや学校名、メッセージなどを残した。市建設部の阿部義憲理事はあいさつで「道路はアスファルトで舗装するが、その下に皆さんが描いた絵がある。通るたびに思い出し、末永く親しんでほしい」と呼びかけた。
中里小の志賀悠乃さん(11)は「橋に関われたことを誇りに思う。貴重な経験をさせてもらった」と笑顔。橋名板の文字の一部を担当した山下小の嶋村司さん(11)は「ずっと自分の字が残るのはうれしい。将来お母さんになったら、自分の子どもにも伝えたい」と話した。
橋名は、市と町内会長らが案を練った。田道町1丁目町内会長の藤井廣さん(74)は「災害時の避難道や、交通渋滞の解消につながると期待している」と開通を心待ちにしていた。
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