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定時制高・生活体験発表大会 飯野川校3年高橋さん、全国4位に 「不登校克服、語り続ける」

賞状などを手に全国入賞を喜ぶ高橋さん

 石巻北高飯野川校3年の高橋直也さん(19)=石巻市=が、第71回全国高校定時制通信制生徒生活体験発表大会(11月19日、東京都)で入賞、4位に相当する読売新聞社賞に輝いた。「不登校からの出発(たびだち)」を演題に周囲の支えや励ましで不登校を克服した実体験を紹介し「今度は私が勇気を与える番。不登校の語り部として、過去の自分を隠すことなく語り続けていこうと思う」と力強く決意を述べた。

 大会には10月の県大会で最優秀賞を受賞した高橋さんをはじめ、都道府県の代表計60人が出場。5会場に分かれて予選に当たる会場別発表会を実施。各会場上位3人による計15人が本選の全体発表会に進み、文部科学大臣賞(2人)を競った。

 高橋さんは「他の人がすごくうまくて予選突破は難しいと思った。本選は緊張せず感情の入れ方もスムーズにでき、伝えたいことを堂々と発表できた」と喜ぶ。

 高橋さんは母親(47)と会社員の兄(21)、認知症の祖母(80)と暮らし、幼少の頃から父親はいない。中学1年生の時に不登校になり、北高飯野川校進学後も1年目は入学式とオリエンテーションの計4日間しか登校できず留年した。悩んだ末に翌年、新入生と一緒に学校生活をスタート。点数が足りない教科の補習や出席時数の足りない授業を補う補充を受け2年に進級した。欠席数は激減した。

 現在、生徒会長の高橋さんは「消極的で弱い人間だった過去の自分を乗り越えることができた。自分を信じて挑戦し、努力していけば、道は開ける」と自信を持って語る。

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