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郷土の味、石巻で「三陸鍋まつり」初開催 売り切れ続出 来場者、多様な一杯楽しむ

鍋料理を楽しむ来場者

 石巻地方の鍋料理がワンコインで味わえるイベント「なべだべ!三陸鍋まつり」が10日、石巻市中央2丁目の市かわまち交流広場で初めて開かれた。寒空の下、来場者は多種多様な一杯に舌鼓を打った。

 クジラの3種の部位と野菜を塩味で煮込んだ「くじら鍋」や、石巻地方の郷土食である「ほや雑煮」など8種類の鍋が1杯500円で提供された。鍋以外にも、蒸しほやや玉こんにゃくなどが販売された。

 同市小船越の道の駅「上品の郷」はカキなどの具材とセリを煮込んだ「石巻せり鍋」を100食提供。開始約2時間で完売したという。多くの来場者が列を作り、昼に売り切れる店が続出した。

 同市千石町の主婦千々松ときえさん(68)は、娘の直子さん(42)と訪れた。「牛テールのせり鍋」を味わったときえさんは「牛の香りが詰まっている。つゆの味が油麩(あぶらふ)に染み込んでいておいしい」と笑顔を見せた。カキと大根おろしを合わせた「牡蠣(かき)みぞれ鍋」を食べた直子さんは「あっさりした味で食べやすかった」と話した。

 石巻圏観光推進機構主催。同機構職員の山内千代文さん(46)は「早い段階でお客さんがたくさん来てくれ、天気も良く喜んでもらえた。石巻エリアにはさまざまな鍋料理があることを知ってほしい」と語った。

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