辰年の飛躍誓う 年男・年女アスリート(上) 野球、陸上、躰道
2024年は辰年。石巻地方にスポーツ分野で飛躍を期する年男、年女がいる。(上)では野球、陸上、躰道(たいどう)のスポーツ少年団の3選手に、新年の目標を聞いた。
◇野球 東松島ドリームズ・阿部優皇選手(11)
東松島市のスポーツ少年団「東松島ドリームズ」で投手、捕手、遊撃手を務め、来年度の主将を任されている。「主将の役割を果たし、チームを引っ張っていける存在になりたい。将来は捕手としてメジャーリーガーを目指す」と意気込む。
赤井南小1年の時に加入。同校はプロ野球東北楽天と入団契約を交わした日本ウェルネス宮城高の大内誠弥投手の母校。地元からもプロ入りできると勇気をもらい、尊敬しているという。
練習中から声を出して盛り上げ、試合での声掛け、連係向上につなげている。現在は投手として、コントロール向上に努め、腕の回し方や体重移動を意識した練習をしている。
目標に「ジャンボ大会」の愛称で知られる河北新報旗争奪県スポーツ少年団軟式野球交流大会での優勝を掲げる。「積極的な打撃ができるチーム。元々選手同士仲が良いが、より団結していきたい」と話した。
◇陸上 河北陸上スポ少・遠藤さくら選手(11)
元々走ることが好きで、飯野川小3年の頃、「何か目標を掲げて取り組めることはないか」と探し始め、河北陸上スポ少に加入した。100メートルやリレーで大会に出場している。
2023年は6月、仙台市であった県小学生陸上競技交流大会の100メートルに挑み、15秒28で2位に入賞。10月に栗原市であった県スポーツ少年団陸上選手権大会では、4、5年が出場できる400メートルジュニアリレーでアンカーを務め優勝した。
「昨年の交流大会より1秒ほどタイムを縮めることができ、いい年だった」と振り返る。ももを上げ、視線を前に向けて減速しないよう注意して練習に取り組んできた。タイムが早くなってきたことが楽しさにつながっているという。
「全国大会に出場したい。100メートルで14秒前半の記録と、自己ベスト更新を目指す。普段の練習から、本番のように気持ちを入れて頑張りたい」と力を込めた。
◇躰道 住吉道場・鈴木唯心選手(11)
2020年の住吉道場創立時からの生徒の1人で、向陽小1年の頃に通い始めた。
23年は8月に山梨県であった全国大会に初出場。空手の組手に当たる「実戦」の団体と、6人で演武を行う「展開」に挑んだ。10月に山形県で開催された東北大会に出場し、展開3位に入賞した。
展開は選手6人で殺陣のように演武を行う競技。練習を始めたのは22年12月ころだった。石巻地方の他の躰道団体でも出場機会が少なく、どのような競技なのか知るところから始まった。「技や順番を順番を覚えるのが難しかったが、楽しかった」と振り返る。
県大会1、2位の選手が全国大会への出場権を得る。24年の目標を、空手の形に当たる「法形」の県大会個人優勝を目標に据える。
「構えを低くしたり、技のスピードを上げたりできるように練習している。細かいところを直し、全国大会に出場を目指したい」と意気込んだ。
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