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復興と安寧祈る 大曲浜獅子舞、市内巡り躍動 東松島

玉造神社で舞を披露する大曲浜獅子舞保存会の会員たち

 東松島市大曲浜地区で350年ほど前から続く正月行事の市無形民俗文化財「大曲浜獅子舞」が2、3の両日、市内で披露された。住宅や商店、福祉施設などを巡り、東日本大震災からの復興や無病息災を祈った。

 2日は獅子舞保存会の会員約30人が参加。早朝に地区内の玉造神社で祈願し、集まった住民らの前で笛と太鼓の音に合わせて舞を披露した。その後は、震災後に地区住民の多くが移り住んだ防災集団移転団地のあおい地区を練り歩いた。

 玉造神社で獅子舞を見物した同市大曲の高橋順悦さん(82)は「躍動感あふれる姿が正月気分を高めてくれる。健康で良い1年になりそうだ」と喜んだ。

 3日は同市の赤井、矢本両地区などを回り、獅子が住民の頭部をかんで多幸を祈った。保存会の土門勇樹会長(41)は「子どもたちに舞を見てもらう機会を増やし、文化の継承にも力を入れる」と語った。

 保存会は獅子舞披露の際に住民から寄せられる寄付金について、1日に最大震度7の地震と津波で甚大な被害が出た石川県など被災地に贈ることを検討するという。土門会長は「震災を経験した地域として、少しでも気持ちを届けたい」と話した。

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