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能登半島地震 被災地に人を物資を 石巻地方で対応続々

<石巻赤十字病院、医師ら派遣>

出発のあいさつをする植田副院長(左手前)と班員たち

 石巻赤十字病院と日本赤十字社県支部は初動救護班として医師2人と看護師3人を含む9人を派遣した。甚大な被害を受けた石川県北部の輪島市や珠洲市で、5日から救護活動などに当たる。

 同病院であった出発式で石橋悟院長は「言いたいことは二つ。けがなくちゃんと帰ってくること。頼まれたことは必ずやること」と班員らを激励した。

 救護班を率いる植田信策副院長は「地域の半分以上が被災している所もある。被災者の健康状態や避難所の状況も良くなく、安全な避難所生活が送れる環境が必要」と指摘。「地震で助かった命も、災害関連死で亡くなる人もいる。東日本大震災を経験した身として災害医療本部などを支援したい」と話した。

 救護班は多くの職員らが見守る中、ドクターカーなど3台で出発した。車中泊や避難所暮らしで懸念されるエコノミークラス症候群を防ぐ弾性ストッキング約600足などを届ける。

 派遣は7日まで。日赤本社の運用指示によっては活動を継続する。

<石巻市、食料など4市町へ>

 石巻市は、能登半島地震の被災地へ支援物資を送ることを決めた。市防災センターで開いた情報共有会議で報告した。

 東日本大震災では石川県内19市町のうち18市町から人的・物的支援を受けた。そのうち今回の地震で震度6以上だった市町に必要な物資を確認。志賀、七尾、能登、中能登の4市町に食料や水、ブルーシートなどを送る。輪島、珠洲、穴水の3市町は確認が取れておらず情報収集を続ける。

 市が災害協定を結ぶ業者に物資提供の協力を要請し、今週中にも届ける方針。危機対策課は「確認できていない市町にも定期的に連絡し、必要な物を用意したい」と述べた。

被災状況や支援物資の提供について確認した会議

<東松島市、毛布や水など石川県へ送る>

 東松島市は毛布1000枚、ブルーシート500枚、500ミリリットル飲料水4800本を5日、石川県に送る。

<キボッチャ、被災地での炊き出しへ>

 同市野蒜の防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」を運営する貴凛庁は3、4の両日、支援物資を積んだ乗用車で被災地に向かった。石川県七尾市で現地の支援団体と合流する。

 交流サイト(SNS)を通じて募ったカイロや靴下、離乳食のほか、市から提供を受けた毛布100枚を届け、持ち込んだ食料500食分の炊き出しを行う。

渥美巌市長(左)から支援物資を受け取る貴凛庁の職員

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