鎮魂の思い、空を舞う 石巻・南浜祈念公園でたこ揚げ 家族連れら、手作り
石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園で6日、たこ作りとたこ揚げを楽しむイベントが開かれた。新春の伝統行事に親しみ、鎮魂の思いとともにたこを空に舞い揚げてもらおうと、一般社団法人ひと・まち・もりが昨年に続いて開催した。
市内の家族連れなど25人が参加。たこ作りでは縦57センチ、横43センチの六角形に切られた和紙に、絵や文字を描いて竹ひごや糸を取り付けた。参加者はそれぞれ初日の出やゲームのキャラクター、えとの「辰」や「笑」といった文字を描いてオリジナルのたこを仕上げた。
完成後は公園の広場でたこ揚げに挑戦。風に乗って空高く揚がると、糸を手繰り寄せて懸命に操った。石巻小4年の紺野來夢君(9)は「針に糸を通して付けるのが難しかったけど、いい感じに作れた。たこ揚げは今までで一番高く飛んで楽しかった」と話した。
ひと・まち・もりなどの3者でつくる共同事業体は公園の管理を担い、ひと・まち・もりは植栽などを手掛けながら公園に親しんでもらうイベントを年間を通じて開いている。
立花善夫代表理事(71)は「イベントをきっかけに公園を気軽に利用してもらい、にぎわいにつなげたい。これまで植えた木の成長を楽しみに、皆さんと一緒に公園をつくっていきたい」と語った。
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