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旧雄勝中跡地で農業実践 ワイン用ブドウ1300本を今春定植 モリウミアスファーム、「農園主」募集

モリウミアスが整備を進める畑予定地(モリウミアス提供)

 東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市雄勝町で、ワイン用のブドウなどを育てる農園の整備が進んでいる。運営は同市雄勝町の一般社団法人「MORIUMIUS FARM(モリウミアスファーム)」で、ワインなどの特典が付く「農園主」を今月末まで募集している。

 ファームが借り受けた旧雄勝中跡地やその周辺の約2万平方メートルで、2023年春に畑や土作りが始まった。24年4月にブドウ7種約1300本の苗木を植樹する。29年に収穫と醸造、ワインの発売は30年を見込む。

 農園主は1口5万円(5年間)。植樹のほか、ブドウ畑の区画への名前掲示、出荷準備などワイン製造工程に参加できる。現在川崎町のワイナリーに委託醸造しているワイン1本を毎年送付し、最終年には雄勝産ワインを届ける予定。

 東京都内で海の幸を堪能するイベント「レストランモリウミアス」や、農地の進行状況の報告会、試飲などにも参加できる。

 ファームは自然の再生、農業を通じた生物多様性の再興、豊かな食の体験の拠点づくりを目指し、23年3月に設立された。今後、雄勝地区で醸造拠点の設立などを進め、無添加で野生酵母を使った醸造に取り組む。

 法人の油井元太郎代表理事は「ブドウだけでなく、雄勝と海や森のつながりも感じられる、体に優しいワインを目指す。豊かな自然を取り戻し、子どもも大人も学び、食に触れながら町の未来につながる農園にしたい」と話す。

 農園は官民連携の「雄勝ガーデンパーク事業」の一環。同事業は移転した被災者が住んでいた場所などで、現在市有地になっている土地を活用する石巻市移転元地等利活用推進計画に認定された。町内の10企業・団体による雄勝ガーデンパーク推進協議会が維持管理を担う。会員は団体・個人の計36。

 農園主の申し込みや問い合わせはサイト(https://tinyurl.com/ynq33fgb)まで。

ぶどうの植樹など製造工程に参加し、5年間ワインが届く!モリウミアスファームの農園主 | モリウミアス

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