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親になる備えを学ぶ 桜坂高、3年生対象に性教育講話 妊娠前準備など詳細に

親になる備えについて話す塩野氏

 石巻市桜坂高(生徒335人)で、3年生107人を対象とした「性教育講話」があった。県助産師会代表理事で東北福祉大健康科学部保健看護学科教授の塩野悦子氏が「高校生のための親になる備え」の演題で話した。

 塩野氏は「親になるってことは子どもの命と心を守ること。赤ちゃん中心の生活となり、親のやりたいことは我慢する。子どものためにお金をためる」と述べた。

 プレコンセプション・ケア(妊娠前の健康管理)が世界的に流行しているとして「妊娠前から準備することが大事」と説き、思春期は貧血や冷えの対策、過度なダイエットをしないよう助言した。

 「子どもを産むか、産まないかを考えるヒントは女性の体の仕組みを知っておくこと。月経リズムを把握してパートナーにもきちんと説明する。妊娠を望まないなら、必ず避妊する」

 男女の出会いについて「命を守る行動を取ってほしい。交際相手として(1)尊重し合える(2)安心安全(3)対等-な関係が大事」と強調した。危険な出会いに触れ「マッチングアプリは犯罪の温床。おかしいと思ったら距離を置く。性被害に遭ったら証拠を取っておく」と語った。

 早産が増え、低出生体重児(2500グラム未満)が1割という実態について「思春期からの痩せ願望が影響している」と指摘し、10代から健康づくりを始め、きちんと食事を取り、よく寝て、体を冷やさないことなどを勧めた。

 妊婦体験ジャケットを着て疑似体験した峯井美和さん(18)は「普段できることも妊婦は難しいことが分かった。マッチングアプリが主流の出会いは、会って大丈夫なのか自分本位にならず周囲の意見を聞いて判断したい」と話した。

 性教育講話は、将来を見据えて自分自身を守る意識、自らの人生を選択し責任を持つ意識を育むことを目的に石巻市が昨年12月14日に開催した。

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