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豊漁、火伏せ祈る 伝統行事「おめつき」 神事のみ開催 雄勝・名振

行事の最後には獅子舞が登場した

 石巻市雄勝町名振地区に伝わる火伏せの伝統行事「おめつき」が24日、同地区であった。行事の担い手が不足し、メインの寸劇や山車の渡御は5年連続で中止。神事のみを実施した。

 神事は天候不順のため同地区のコミュニティセンターで行った。地域住民を中心に約30人が集まり、火伏せや豊漁、子孫繁栄などを願った。最後には獅子舞が登場した。東日本大震災以前のおめつきの映像上映もあった。

 おめつきは毎年1月24日に開催。重さ約600キロの山車を担いで地区を練り歩き、道中で即興の寸劇を行う。担ぎ手には40人ほどが必要で、ボランティアを募り開催していた時期もあった。山車の飾り付けは住民が手作りしていた。

 市の住民基本台帳によると、昨年12月末現在、名振地区の住民は62人。名振秋葉神社氏子会の和泉誠一郎総代長(83)は「震災以前は85軒ほどあった家も半分以下になり、住民の3分の2は70歳以上。人手が少なくなり、高齢化が進んでいる。神事だけでも継続していきたい」と話した。

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