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石巻北高生が学習成果発表 女川・出島でボランティア活動、震災避難住民との交流続く

食農系列の生徒が出島住民との交流などについて報告した

 石巻北高(生徒379人)で1月30日、食農系列の2、3年生約50人による学習成果発表会があった。3年生が授業や長期休暇中に取り組んできた研究の成果を発表。2年生は来年度に向けて学習の意欲を高めた。

 発表会は野菜、食品製造、草花の部門をそれぞれ選択した食農系列の生徒が11テーマについて研究をまとめた。トマトやキュウリの栽培、ハーバリウム(植物標本)の製作、農産物や加工品を販売するイベント「と・ら・ま・い」で好評なパンについてなど、さまざまな分野で発表があった。

 龍田一輝さん(18)らは「出島地域貢献活動」をテーマに発表した。東日本大震災の際、女川町の離島・出島の住民の一部が石巻北高に避難していたことを紹介。生徒たちが出島を訪れ、住民にトマトの苗を贈り、草刈りなどのボランティア活動で交流したことを話した。

 「島の人たちから、『避難中にとてもお世話になった』とお礼をたくさん言ってもらった。これからも支援や交流を積極的にしていってほしい」と期待した。

 池田洸夕(みゆ)さん(18)と阿部直樹さん(17)は、本年度から栽培を始めた大豆「円蔵豆」について紹介した。

 円蔵豆は石巻市桃生地区で長く栽培されてきたが、品種登録されていないため一般には流通していない。同校は種の保存を目的に、栽培者から県石巻農業改良普及センターを介して種子を譲り受けた。生徒たちが栽培し収穫、試食をした。

 「円蔵豆は、豆の味がしっかりするのが特徴。種の保存のため継続して栽培し、認知度向上への取り組みを後輩に託したい」と呼び掛けた。

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