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生のオーケストラ満喫 桃生など7小中生、仙フィル鑑賞 指揮体験も

指揮体験コーナーでタクトを振る中学生

 子どもたちに本物の音楽に触れてもらおうと、仙台フィルハーモニー管弦楽団のオーケストラコンサートが、石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)大ホールであった。桃生地区など市内の小中学校7校の児童生徒がオペラや交響詩の楽曲を鑑賞し、楽団員63人で編成するフルオーケストラの大迫力のサウンドを満喫した。

 仙台フィルの石巻地方でのコンサートは2022年9月に続いて2回目。桃生中の和泉千佳子校長が音響が素晴らしい市複合文化施設でプロのオーケストラ演奏を児童生徒に聴かせたいと文化庁に申請し、23年度「文化芸術による子供育成推進事業」文化施設等活用事業として実施された。

 コンサートには桃生、湊、稲井の3中と中津山一、中津山二、桃生、和渕の4小から計約1000人が鑑賞に訪れた。前半はチャイコフスキーの歌劇「エフゲニ・オネーギン」よりポロネーズの演奏や楽器紹介、各校の児童生徒代表の計7人が指揮者の松村秀明さんの指導で指揮を体験した。

 えんび服を着て挑戦した湊中3年の三浦慶士さん(15)は「緊張したけど、思い切ってダイナミックにタクトを振った。卒業前のいい思い出になった」と笑顔で語った。

 後半はオペラ歌手の宮地江奈さん(ソプラノ)と糸賀修平さん(テノール)が登場。仙台フィルの伴奏で、ヴェルディの歌劇「椿姫」より乾杯の歌などを熱唱し、会場から「ブラボー」と称賛の声が上がり、感動の拍手が鳴り響いた。

 最後は仙台フィルがシベリウスの交響詩「フィンランディア」を演奏し、コンサートを締めくくった。鑑賞した子どもたちは感性を磨く音楽の世界を堪能し、余韻に浸っていた。

 和泉校長は「今後も市内の小中学校の児童生徒が生のオーケストラ演奏を聴く機会をつくっていきたい」と話した。

 コンサートは1月16日にあった。

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