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バレンタインデー商戦熱気、石巻地方も 猫のデザイン、人気

猫をデザインしたチョコが並ぶ特設コーナーの一角=藤崎石巻店
一粒一粒丁寧に作られたトリュフギフト=フェヴリエ

 14日のバレンタインデーに向け、石巻地方でも定番のチョコレートなど関連商戦が活発化している。近年は物価高騰を受けた価格上昇などがあるものの、自分へのご褒美として買う人も増えており、商戦は熱を帯びている。

 石巻市大街道北1丁目の洋菓子店「フェヴリエ」には、こだわりのチョコを求める客が多く訪れている。トリュフショコラの箱詰めが人気を集め、バレンタイン期間中1000箱ほど売れる。濃厚なチョコレート生地に、ビターなチョコクリームを合わせたロールケーキ「ロールストーン」も1日約100本と、通常の3倍近く売り上げる。

 一方で主原料のチョコレートの価格が約30%上昇。やむを得ず値上げに踏み切ったが、材料の調達方法などを工夫し、15~100円ほどの上昇にとどめた。

 オーナーシェフの木村薫さん(60)は「価格を抑えながら質のいい物を提供できるように、熟練の技術でカバーしている」と話した。

 同市恵み野1丁目の藤崎石巻店では、1月中旬ごろにバレンタインコーナーを設置。ショップ長の高橋賢太さん(33)は「売り上げのペースは昨年より遅く、直前に購入する傾向にある」と分析する。

 今年は猫のデザインがブーム。パッケージはもちろん、チョコも猫や魚の形をモチーフにしたものが多く、33種類を取りそろえる。食べ終わった後、小物入れとしても活用できる缶入りのチョコも売れ筋となっている。

 価格帯は300~4000円台と幅広く、オーストリアの皇室が愛用した洋菓子店「デメル」の高級なチョコも用意する。

 高橋さんは「仙台など都市部と遜色のない品をそろえた。価格は若干値上がりしたが、昨年並み。男性も楽しめるイベントになっている」と説明する。

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