閉じる

笑い誘うコント熱演 石巻出身の俳優小林さん、地元で舞台 観客を魅了

シアターコント「嘘でいいから」で息の合った演技を見せる(左から)水希さん、小林さん、中村さん=10日

 石巻市渡波出身の俳優小林四十さん(48)=東京都=が10、11の両日、同市中央1丁目のシアターキネマティカで、自身の作・演出によるシアターコントを披露した。東京を拠点にする2人の女性俳優と演劇ユニット「神とイエローケチャップ」を組み、2日間とも満員の観客を沸かせた。

 「BLUE 3 COMEDIES」というタイトルで上演したのは(1)嘘(うそ)でいいから(2)カントリーガール(3)漫画家とは-のショート作品3本。いずれも演劇とコントを掛け合わせた、ひねりの利いたコミカルな作品で約1時間半、観客を笑いの世界に誘った。

 1日1回のみの上演とあって定員30人の場内は満席となる熱気。演劇ファンのみならず小林さんの家族や知人、中学時代の同級生らも駆けつけてアットホームな雰囲気に包まれた。

 共演した水希友香さんと中村高華さんは同市訪問が初めて。「劇場の雰囲気が良く、いい時間を観客と過ごせた。また来たい」と感激。小林さんは「観客がとても温かかった。笑いのある芝居で古里の人たちを元気づけたい」と話した。劇と劇の合間にはダンサーとして活躍するrinoさんがゲスト出演し、切れ味鋭いダンスで観客を魅了した。

 公演は石巻を芝居で面白い街にすることを目的に、シアターキネマティカを運営する石巻劇場芸術協会が始めた演劇プログラム「FISH BOOK(フィッシュブック)」の一環。昨年1月に初開催し好評だったのを受け、今回が第2弾。3、4日の菊池佳南さん(うさぎストライプ、青年団)の一人芝居「ゴールデンバット」に続く上演。

 2週連続で塩釜市から訪れた公務員小出基宏さん(40)は「手作り感いっぱいの劇場で見るのは楽しい。これからも応援したい」と語った。同協会の矢口龍太さん(41)は「演劇を楽しむ人の輪が広がっている。フィッシュブックを充実させたい」と強調した。

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ