鈴鹿景子さんの足跡たどる 石巻で追悼展、台本や写真など展示 来月12日まで
昨年7月に67歳で亡くなった石巻市出身の俳優鈴鹿景子さんの足跡をたどる展示会が、15日から同市中央2丁目の市かわまち交流センター(かわべい)1階インフォメーションスペースで開かれており、市民は舞台写真などから在りし日の鈴鹿さんをしのんでいる。3月に追悼イベントを行う実施する会が企画した。
会場にはテレビ時代劇の「水戸黄門」や「大岡越前」「長七郎江戸日記」に出演した時の台本をはじめ、ライフワークだった方言による昔語りや、戦争の悲惨さと平和の尊さを訴えた朗読劇「八月の蒼(あお)い空」のポスター、舞台写真などを多数展示。文学座研究所時代に始まり、NHK朝の連続テレビ小説「火の国に」(1976年)のヒロイン役に抜てきされるなど約50年に及んだ鈴鹿さんの俳優人生に光を当てている。
石巻女高(現・石巻好文館高)時代のクラスメートと一緒に撮った写真もあり、まだあどけなさが残る鈴鹿さんの笑顔が会場を明るく照らしている。
市民だけでなく、かわべいを訪れた観光客らも志半ばにして病に倒れた鈴鹿さんに思いをはせていた。
実施する会の発起人で、鈴鹿景子事務所(東京都大田区)のプロデューサーだった鬼嶋英治さん(80)は「1点1点から鈴鹿の足跡をたどることができる。古里の人たちに、俳優として駆け抜けた彼女の人生に触れてほしい」と話す。
会場には鈴鹿さんの命を奪った大腸がんの撲滅・検診を呼びかける小冊子とチラシも置かれている。
会期は3月12日まで。開館時間は午前9時~午後9時。入場無料。連絡先は石巻観光協会(かわべい内)0225(93)6448。
<シアターキネマティカで追悼イベント>
「鈴鹿景子さん追悼イベントin石巻」が3月15~17日の3日間、 石巻市中央1丁目のシアターキネマティカで開かれる。鈴鹿景子さんの追悼イベントを実施する会主催。
第1部はDVD上映会(鈴鹿さんの一人芝居とラストステージを上映、約1時間半)、第2部は演劇「結婚の申し込み」(チェーホフ作)公演(約30分)。生前、鈴鹿さんが演出した作品。
開演時間は15、16日は午後1時、6時。17日は正午。入場料は前売り3000円(当日3300円)、高校生以下1500円。チケット販売は実施する会、シアターキネマティカ、市かわまち交流センターなど。
連絡先は実施する会080(5571)4284=平塚さん=、シアターキネマティカ0225(98)4765=水、金、土、日曜午前11時~午後5時=。
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