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女川2号機 東北電、再稼働9月に 安全対策工事を6月完了

再稼働に向けたスケジュールなどを説明する阿部所長(左)ら

 東北電力は19日、女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働時期が9月ごろになると発表した。同社は1月、安全対策工事で進める火災防護対策の工期が延びたため、5月ごろを計画していた再稼働が数カ月程度遅れると公表していた。安全対策工事は6月の完了を目指す。

 火災防護対策に必要な資機材や作業員の確保、工程の精査が完了したことを受け、具体的な時期を改めて示した。安全対策工事完了後、重大事故やテロを想定した訓練を実施し、7月ごろに原子炉への燃料装荷を予定。9月ごろの再稼働、10月ごろの営業運転開始を想定する。

 火災防護対策は原子炉建屋内などで火災が発生した場合、周囲の電線管や設備が損傷しないよう耐火材で覆い、耐震補強も施す工事。東北電は昨年9月、追加で必要になった火災防護対策の工程がずれ込む影響で、安全対策工事の完了を従前の昨年11月から今年2月に延期。工事量の増加に伴い、1月にはさらに数カ月程度遅れると発表していた。

 火災防護対策の工事箇所は当初予定していた42カ所の計300メートルから、52カ所の計430メートルに拡大。1月末時点では12カ所の計160メートルが残っている。

 石巻市役所で記者会見した女川原発の阿部正信所長は「その他の安全対策工事は計画通り進捗(しんちょく)している。(今後は)今回示した完了時期に影響を与えるような工期の遅れは発生しないと考えている」と語った。

 東北電は同日、工事計画変更届などを原子力規制委員会に提出。立地自治体の県や女川町、石巻市など関係自治体にも報告した。

 東日本大震災で被災した2号機は2013年12月、再稼働に向けた審査を原子力規制委に申請。20年2月に基本設計を示した「原子炉設置変更」に合格した。

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