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石巻市・市民意識調査、本年度まとめ 「ずっと住み続けたい」半数割る

 石巻市は本年度の市民意識調査結果をまとめた。今後も市内に住み続けたいかを問う設問に「今の場所にずっと住み続けたい」と答えた割合は47.3%で、前年を6.8ポイント下回った。市外に移りたいと答えた人の理由では交通や買い物、レジャーへの不満、災害への不安などが多く、まちづくりへの市民のニーズが浮かび上がった。

 「当分の間は住み続けたい」は32.3%(前年比2.9ポイント増)、「1度離れるがゆくゆくは戻りたい」が1.0%(0.2ポイント増)、「市内の別の場所に移りたい」は5.2%(0.9ポイント減)で、市内への居住を希望した割合は計85.8%となり、前年を4.6ポイント下回った。

 「できれば市外に移りたい」は9.7%(3.2ポイント増)、「すぐにでも市外に移りたい」は2.5%(1.7ポイント増)で、市外への転居を望む割合は計12.2%(4.9ポイント増)だった。理由では「交通の便が悪い」が43.8%で最も多く、「居住環境(買い物や遊びの便)が悪い」28.8%、「災害が多い、災害に弱い」23.1%が続いた。

 市は2020年度に内閣府から「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定された。「SDGsという言葉を知っているか」という設問では、「名前だけは知っている」「名前も内容も知っている」「実際に取り組んでいる」が計81.7%で、前年を9.3ポイント上回った。「実際に取り組んでいる」は選択肢に「エコバッグを持ち歩いているなど」という説明を加えたこともあり、39.9%で前年の5.7%から大きく増えた。

 男女共同参画の意識に関する調査では、「育児や家事は誰の役割か」の設問で、「夫も妻も同様に行う」が46.7%(15.7ポイント増)で半数近くに達した。一方で「妻の役割」3.8%、「基本的には妻の役割で、夫はそれを手伝う程度」24.5%との回答も計3割に達した。

 市が検討するLGBTなど性的少数者らのカップルの関係を自治体が証明するパートナーシップ制度の導入については「賛成」23.0%、「どちらかと言えば賛成」26.9%が計49.9%で、「反対」4.7%、「どちらかと言えば反対」6.5%の計11.2%を上回った。一方で、「わからない」13.3%、「どちらでもない」23.0%の回答も多く、制度の目的や意義の理解促進の必要性を裏付けた。

 調査は昨年7~9月、無作為に抽出した市内の18歳以上の男女2700人を対象に郵送で実施。917件(34.0%)の回答を得た。

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