防災への思い新た 女川中で追悼集会 卒業生有志「いのちを守る会」、石碑建立など活動紹介
女川町女川中(生徒101人)で、東日本大震災13年となった11日、追悼集会が開かれた。同校の卒業生有志でつくる「女川1000年後のいのちを守る会」のメンバーが講師を務め、震災当時の被害状況や、伝承のため取り組んでいる石碑の設置、教科書の作成について説明。生徒たちは、先輩が取り組んでいる活動を聞きながら防災への思いを新たにした。
いのちを守る会は町内21カ所の津波到達地点よりも高い場所に石碑を建立し、震災の伝承や記憶の風化の防止につなげている。
集会では、震災当時小学6年生だった同会メンバーの阿部由季さん(25)、鈴木美亜さん(25)、伊藤唯さん(25)が登壇。女川一中に進学後、社会科の授業の一環として津波対策案づくりに取り組み「絆を深める」「高台に避難できるまちづくり」「震災を記録に残す」の三つを考案したことを紹介した。
メンバーらは「災害が起きる前から交流していることが大切。放課後児童クラブなどに足を運んだ」「住居や公園、学校を高台に移動させた町の模型を作り、町長にプレゼンしたほか、地形についても調べた。参考になったと話してもらえた」と述べた。
集会後、2年の佐藤雄次郎さん(14)は「会の人たちも津波の怖さを実感しながら、誰かのために動けたのがすごいと思う。『災害は忘れた頃にやってくる』という言葉を胸に、学んだことを生かし、自分や周りの命を助けたい」と感想を話した。
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