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ギンザケ、28日初入荷 石巻魚市場で受入全体会議 前年比25日遅れ、海水温上昇響く

昨年、石巻魚市場に初入荷された養殖ギンザケ。魚市場の売り上げを支える主力魚種だ=2023年3月3日

 石巻市漁船誘致及び原魚等確保推進委員会の「2024年養殖ギンザケ受入全体会議」が19日、石巻魚市場で開かれた。石巻産ギンザケはブランド「金華ぎん」などとして需要の高い魚だが、今シーズンは海水温の上昇による成育の遅れで水揚げがずれ込んでいる。会議では、入荷は前年よりも25日遅い28日とすることが決まった。

 販売開始時期の遅れは、海水温の上昇により暑さに弱い稚魚をいけすへ入れる作業が例年より3、4週間ずれ込んだことに始まる。稚魚が餌を十分に食べず成育が進まなかったことも要因となった。

 石巻魚市場の昨年の養殖ギンザケ水揚げ額は44億4675万円だった。今シーズンの入荷は5000~5200トンと、昨年の5900トンを下回る見込み。初入荷の28日は文丸水産(石巻市鮎川浜)の2.5~3トンを取り扱う予定。

 販売は、入札が午前7時20分からで、今年も「みやぎサーモン」「金華ぎん」の2種類とすることや、選別作業は入荷の早い順からとし、規格別に水氷を張ったスカイタンクに入れ、タンクごと計量することなどを確認した。

 全体会議には買い受け人や石巻魚市場職員ら約50人が出席。魚市場の佐々木茂樹社長は「昨年、おととしと、数ある魚種の中で養殖ギンザケが最も売れた。最重要魚種として、市場では自動選別機を増やすなど受け入れ態勢の強化を図っている。生産者、買い受け人にもいい環境になるといい」と述べ、今年の流通に期待を込めた。

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